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なつぞら観てると北海道弁チェックしてしまう道民

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朝ドラ「なつぞら」も北海道編が終わってしまいましたが、多くの北海道民は出演者たちの北海道弁が気になって仕方がなかったと思います。

道民の多くは変な北海道弁もどき(特に松嶋菜々子)にいちいちツッコミをいれたり、ナックスメンバーが出てくると嬉しくなったり、いろいろと楽しみながら観ていたはず。

北海道民以外の方は、ふつうに新鮮な感じで観ていたのでしょうね。

北海道民でも、世代や地域によって気になるポイントも違うでしょう。年齢が若くなるにつれ、そもそも方言らしい方言は知らないですし。

なんだかんだ、北海道編が終わってしまって寂しい人は多いと思います。

私は40代主婦ですが、小さい頃は周りのみんな北海道弁まるだしでした。親世代がバリバリ北海道弁でしたし。高校の時でも「なまら」を実際に使っている人、クラスに結構いました。(札幌です)

いつの間にやら「○○っしょ」とか使わなくなったので、標準語の影響が強くなってきた親に育てられた今の子供たちはほぼ標準語…と思いますが、小学生の息子が「なつぞら」を観ても、やっぱりイントネーションの不自然さには違和感ありまくりのようです。

「なつぞら」出演者の出身地

酷すぎる富士子ちゃん(松嶋菜々子)の話し言葉のあと、柴田牧場で働く戸村親子の声を聴くとホッとしますが、小林隆さんは埼玉県出身だったのですね。初登場から「この二人は道産子だ」と信じて疑っていなかったのでビックリしました。かなり自然な北海道弁…と思います。

他の方々はどうなのか気になったので、ウィキペディアで調べてみました。

柴田牧場

  • 広瀬すず…静岡県
  • 草刈正雄…福岡県
  • 松嶋菜々子…神奈川県
  • 藤木直人…千葉県
  • 清原翔(照男兄ちゃん)…神奈川県
  • 福地桃子(夕見子ちゃん)…東京都(哀川翔の娘)
  • 平尾菜々花(明美ちゃん)…大阪府
  • 小林隆…埼玉県
  • 音尾琢真(菊介さん)…ナックスメンバー、もちろん北海道

帯広の雪月

  • 安田顕…もちろん北海道
  • 高畑淳子…香川県
  • 仙道敦子…愛知県
  • 山田裕貴…愛知県

山田家(天陽くん家)

  • 吉沢亮…東京都
  • 戸次重幸…もちろん北海道
  • 小林綾子…東京都

というわけで、ナックスメンバー以外に北海道出身はいないのですね。柴田家のお父さんの役はキャラ的にもなんで大泉洋じゃないのか…。

天陽くんのお父さんなんて、道外から来たばかりの設定の初登場時から完璧な北海道のイントネーションで、ある意味笑えました。

北海道弁のアクセント

北海道はほぼ標準語…と思っているのが北海道民ですが、カーリング娘たちの「そだね~」が話題になって、「え?これ方言なの?」と気づかされたように、やはり独特の言い回しがあります。

私は札幌市民ですが、もともと両親が十勝出身で親戚も十勝に固まっているので、若干十勝なまりが入っているかと思われます。ただ、父が北海道各地を転勤してまわる仕事だったので、旭川や稚内などいろいろな地域に住んでいました。函館以外では違いを感じたことはありませんけれども。函館は別世界でしたね…。

大学生以降、北海道民以外の人と接する機会が増えてから、ほぼ標準語と自負していた自分の北海道なまりを意識するようになりました。

北海道民の話し方は、全体的に語頭が高くて、だんだん下がっていく感じなのが特徴です。

「コーヒー」のアクセント

私が東京出身の人に指摘されたことがあるのが、「コーヒー」のアクセント。北海道は確かになまりは少ないけれど、これだけはどうしても気になる…だろうで。

北海道では「コ」を高い音で発音しますけれども、東京は「ヒー」にアクセントを置くそうで。

「英語でCoffeeなんだから、そっちが間違ってるだろ!」と思うのですが、首都東京の絶対的権力に従うことを選び、以来「コーヒー」は後半にアクセントをおいて発音するようになりました。

同じように北海道では語頭にアクセントを置くけれども標準語では違うものとして、「ジャージ」「椅子」「幼稚園」などがあります。

あとは、テレビのアナウンサーと比べても、違いはない気がするのですが…。

「なつぞら」の松嶋菜々子

登場した時から、話すたび違和感だらけな松嶋菜々子のイントネーション。他の出演者も違うところは多々あるのですが、松嶋菜々子は聞き取りやすい綺麗な声で変なアクセントをつけるので、ものすごく気になります。

「○○かい?」「○○しょ?」「○○だわ」の語尾が強すぎ。高すぎ。

「あんた」は語頭にアクセントを置いてほしい。富士子ちゃんは「た」にアクセントを置いていますね。んた、どこの人さと言ってやりたい。

広瀬すずの北海道弁もイントネーションがおかしいですが、可愛いな~頑張っているな~と好意的に観ているのに、なぜに松嶋菜々子だけこんなにも気になるのか。

なんとなく見たインタビュー記事(「Real Sound」2019年4月15日)で、「親が東北出身なので東北っぽく」なってしまうというようなことを語っていたので、そのせいかもしれません。

標準語ベースだと聞きやすいけれど、東北が混ざると全くの別物。

ただ、放送から1か月半、慣れてきたのか北海道編ももう終わりというところから、富士子ちゃんのセリフも前ほどは気にならなくなってきました。「○○かい?」の言い方がおおげさじゃなく、ソフトになってきたような…。

そして、東京編に突入すると、たまに松嶋菜々子が出てくるとその優しく美しい姿に、もう方言の違和感なんてどうでもいいやという気分になりました。柴田家の人が出てくるだけで嬉しい。

再び「コーヒー」のアクセント

そういえば、なっちゃんと天陽くんが二人で映画を観に行った時、帰りに雪月でコーヒー飲んでいたなと思いだし、録画していたものを確認してみました。

天陽くんも雪月の奥さんも、「コーヒー」と後半にアクセント置いていました。残念。

とはいえ、私も「コーヒー」が普通になってしまっていたからか、細かすぎる点だからか気がつきませんでしたけれども。

「なして」のアクセント

東京編に突入しても引き続き広瀬すずちゃんは北海道弁なので、なんだか嬉しいです。ですが、そうなると今まで大目に見ていたイントネーションの違いが妙に気になってしまうようになりました。

「なしてですか」というセリフが結構多いので、平板ではなく語頭にアクセントをおいてもらえると嬉しい。

天陽役の吉沢亮くんも「なして」はよく使っていましたが、ちゃんと「して」と語頭にアクセントをおいていたので、なかなか上手な北海道弁に聞こえました。

ただ、天陽くん、「いかった」(良かったの意味)を「かった」と語頭を高くするのは違うのですよ。難しくてごめんね。

これは「いっ」と早口で言わなくてはいけない。なので、広瀬すずの「いったですよ」もなんか違う。うるさくてごめんね。

雪次郎の「あんた」のなまり

東京編もだいぶ進みましたが、雪次郎くんのなまりが話題になった話(7月12日放送)があったので、追加します。

「あんた」が訛っているというお話でしたが…。

十勝では「あんた」は訛らないですよ。松嶋菜々子さんの「あんた」のアクセントが気になると、先に書いたとおりです。

北海道民、みんなツッコミいれてるはず。

北海道でも、「あんた」は「んた」です。高低です。特に十勝は間違いなく。

いまだに「はんかくさい」をよく使う私の母(60代・十勝出身)も「んた」ですし。親戚たち(20代~60代・帯広市在住)もそんな感じ。

北海道の方言

いろいろ文句を言いつつも北海道弁が出てくるのは面白いので、「なつぞら」を楽しく観ています。

「なまら」もそうですけれど、今では使われなくなった言葉もたくさんありますね。あくまで自分の周りでの話ですが、以下のような感じです。

最近あまり聞かない北海道弁(60代以上の人は使う)

  • はんかくさい…バカ
  • めんこい…可愛い
  • しゃっこい…冷たい
  • こわい…疲れた
  • おだつ…調子にのる
  • なして。なしてさ。…どうして
  • ○○さらない(押ささらない、書かさらない、など)…押せない、書けない、など。○○できないという意味
  • ○○だべ。○○べさ。(男性「○○べや」)…○○だよね(疑問形でも断定の意味でも使う)
  • あずましくない…落ち着かない、居心地が悪い、の意味。
  • したっけ…「そうしたら」の意味の接続詞。「じゃあね」の意味で別れの挨拶にも使う。
  • いかった…良かった。

「したっけ」と「いかった」は、最近おじいちゃんおばあちゃん世代でも使わないんじゃないですかね…。

私は「あずましい」も何それって感じなのですが、夫の母(札幌出身)はよく使うそうです。札幌圏で使われ、十勝では使われないのかも。

「なつぞら」で出てきましたけどね。

今でも使う人が多い北海道弁

  • ゴミなげてきて…ゴミを捨ててきて
  • 手袋はく…手袋をはめる
  • うるかす…ご飯茶碗などを水にしばらくつけておいて汚れを取りやすくすること
  • つっぺ…鼻血が出たときに鼻にティッシュを詰めること
  • ぼっこ…棒
  • こちょばしい…くすぐったい
  • とうきび…とうもろこし
  • ○○かい?…問いかけで使う
  • ○○しょ…○○でしょう
  • ○○さ。○○ださ。…「○○なんだよ」みたいな感じで使う
  • なんも…「何もない」の意味で「なんもないよ」と使ったり、「なんでもないよ。気にしてないよ。大丈夫だよ」という意味で使ったりもする。

すぐ思いついたのは、こんな感じです。

「なんも」は、はじめ「最近あまり聞かない北海道弁」に区分していたのですが、「なんもだよ~」(いいよ。気にしないで~の意味)と言う人、結構いました。自分もたまに使っているかも。

あと、北海道の中でも気温の低い地域に真冬に行くと「しばれる」をあえて使いたくなります。

体が凍りそうなくらい寒い状態をいうのですが、マイナス20度くらいになると「しばれる」以外にぴったりな言葉が見つからないです。

札幌でも、冬の朝に髪を洗ってきちんと乾かさない状態で外にでると、髪の毛が凍る程度には気温が低いですが、マイナス5度くらいでは「しばれる」とは言えません。普通に「寒っ」て感じですね。

方言というか、この地域だからこそ必要な言葉です。

「そだね~」や「なつぞら」を機に、北海道弁に興味を持ってくれる人が増え、とても嬉しいです。

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なおこた
札幌在住の主婦。 転勤族の夫と小学生の息子との三人暮らし。 趣味は食べることと読書。 悩みは貯蓄。